都会の人工的な光と本当の夜に創られた闇、この虚実を切り裂く1本の矢のように疾走するマッキナ スポルティーバ
ドイツのペンだけれど、イタリア語のほうがマッチします。
色を減らしたミニマルな意匠
黒いボディに赤いストライプが1本のみ
尻軸の2本のラインとニブもブラックアウト
存分に考えられたシンプルさです。
尻軸のラインは赤くしたい衝動も出るところですが、クリップのラインと90°方向が違う尻軸ラインが赤では、赤いラインの流れが止められてしまい、スピード感をスポイルしてしまいます。
スターウォーカーの良さはキャップの処理に困らないこと。
尻軸にくるくると取り付ければ、クリップの赤いラインとニブがストレートに並び、実用性とスピード感ある意匠を兼務
尻軸にキャップ挿すだけのタイプの万年筆の場合、筆記中に緩んできてしまうことがどうしても発生します。
尻軸にキャップを固定することで、キャップが緩むストレスを無くし、かつ、この仕組みを尻軸の意匠に絡めてネジ感を感じさせずにできているのはスターウォーカーの大きな美点ですね。
半面、首軸のキャップ取付の為のねじ部の段差丸出しは、もう少しがんばってほしいと、唯一の残念ポイントです。
キャップを後ろにつけることのデメリットはリアヘビーになることですが、スターウォーカーの場合、同軸自体がリアヘビーに作られているので、キャップを後ろにつけたことによる重量変化が少ないところも、計算されたものなのか、タマタマなのか、考えてみるのも面白いですね。
すでに絶番となってしまった、スターウォーカーの第二世代
その中でも一番の秀逸意匠のアーバンスピード
スピード感ある、ミニマル意匠に惹かれれば、大切な1本になるでしょう。
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