万年筆はできれば吸入式が良いと思います。
なぜなら、面倒で非日常だからです。
カートリッジ式の便利さは否定できるものではありませんし、とても良い仕組みです。なにしろ手が汚れない。
しかしながら、簡便すぎて非日常を感じにくいのです。
インクが無くなれば、インクボトルをいそいそと取り出し、
拭き取り紙等を用意して、ピストンを押し出し、ニブをインクボトルに浸けて吸入する。
この時に、汚れをキレイにしたり、不具合がないか点検したり、磨いてみたり、手をインク汚したことを悔いてみたり
まさに、道具を愛でる時間がここにあるのです。
発売された当時は画期的でまさに文明の利器だった万年筆ですが、今や決してそうではありません。
古き時代とその時の良さを楽しむ為の道具です。
その為の時間を、カートリッジ、ポンで済ませてしまうのはもったいないではありませんか。
インクを入れる時間も万年筆が与えてくれる愉悦のひとつです。
146で、この吸入の時間をあなたの時間にしてみてください。
そして、意匠も大切なところです。
曲線的で女性的、ラテン的なモンブランの意匠
このモンブラン 146の意匠は、多くの万年筆メーカーがインスパイアする意匠であり、似たような意匠が世の中にはたくさんありますね。
146がこれだけ長い製品寿命を保っているのは、その機能のみならず、意匠というところも大きいと思います。
最後に万年筆の本質、書き味に係るところです。
これは、ニブの品質(研ぎ)によるところが大きいのですが、実は、海外製は、このニブ品質(研ぎ)のバラツキがけっこうあります。
ですが、モンブランの研ぎは比較的安定しています。
どんな万年筆も、つるし状態でつかうよりも、やはり調整師さんに書き味をパーソナライズしてもらうことで真価が発揮できるものです。
ですから、できればこれを行ってもらったほうが良いです。
しかしながら、初心者さんにとってはつるし状態でまずは満足できるということも大切ではないかと思うのです。
そういった意味で、モンブランはオススメできるニブ品質を持っています。
どうでしょうか、146を使ってみたい気持ちになって頂けたでしょうか?
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