はじめての万年筆になにが良いか?と聞かれたら、間違いなく候補にあげる1本、モンブラン ル・グラン 146です。
もちろん、それなりにお値段はしますが、十分にリーズナブルなペンです。
ちなみに、リーズナブルという言葉は、よく間違えて、単に値段が安い(低い)という意味で使用されますが、それは間違いで、価値と値段が相応、もしくは値段が相応以下であるということです。
価値=値段、もしくは、価値>値段 ということですね。
日本語は正しくつかいましょう。
おっとすこしそれました。
146ですね。
146の起源は、なんと70年超の時間を経た、1949年まで遡ります。
初期はテレスコープというまさにその名のとおり遠眼鏡のように伸びていくピストン吸入機構が使用されますが、1960年代には、現在と同等の吸入機構に切り替わりマイナーチェンジを繰り返しながら現在に至ります。
146を扱うということは、それだけの歴史を扱うということですね。
その歴史を刻んで来たヴィンテージの146も人気ですが、はじめての万年筆ということであれば、おすすめするのは、現行モデルの新品です。
理由はもちろん品質です。
ヴィンテージ品は言うまでもなく劣化してます。
特に樹脂の経年による劣化は避けられないところで、クラックはほぼあると思って間違いないでしょう。
機構部分もメンテがしっかりとされていないと、泣きをみることになります。
(初期のセルロイドタイプは初心者さんに向けてのハナシではありませんので割愛します。)
ヴィンテージ品でなく、現行品の中古であっても、中古品は原則として前のオーナーがどのように使っていたのかわからず玉石混交状態です。
万年筆の酸いも甘いも経験されてきたベテランの方ならば、ご自身で工夫したり、対処の仕方、そしてあきらめ方もわかっていらっしゃるので問題ありませんが、初心者がハズレの中古万年筆を掴んでしまったら、ほとんどの場合、その方は万年筆の素晴らしい世界を体験できずに万年筆ライフを終了させてしまいます。
安物買いの銭失いとも言います。
それから、上述のようにマイスターシュテュックシリーズは生産されてから1世紀近い時を経ています。146も70年ほどの時を過ごしてきました。
その間、漫然と同じものが造られていたのではなく、見える部分、見えない部分の改良がけっこう行われているのです。
初心者さん目線で考えれば、「最新の146が最良の146」です。
PART2に続く(書きました)
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